立体と三平方の定理の解法
■ 直方体の対角線
対角線の長さ \({\rm AG}\) は、
① 長方形 \({\rm EFGH}\) を考えて、この対角線 \({\rm EG}\) の2乗を三平方の定理より求める。
$$~~~{\rm EG^2=EF^2+FG^2}$$② 断面の長方形 \({\rm AEGC}\) の対角線 \({\rm AG}\) を三平方の定理より求める。
$$~~~{\rm AG^2=AE^2+EG^2}$$①より、$$~~~{\rm AG^2=AE^2+EF^2+FG^2}$$\({\rm AG}>0\) より、\({\rm AG}\) の長さを求める。
■ 直方体の対角線の公式
縦 \(a~{\rm cm}\)、横 \(b~{\rm cm}\)、高さ \(c~{\rm cm}\) の直方体の対角線の長さ \(l~{\rm cm}\) の式は、
問題解説:立体と三平方の定理
問題解説(1)
次の問いに答えよ。
\({\small (1)}~\)次の立方体の対角線の長さを求めよ。
正方形 \({\rm EFGH}\) について、
この対角線 \({\rm EG}\) の2乗は三平方の定理より、$$\begin{eqnarray}~~~{\rm EG}^2&=&4^2+4^2\\[2pt]~~~&=&16+16\\[2pt]~~~&=&32\end{eqnarray}$$次に、断面の長方形 \({\rm AEGC}\) について、
対角線 \({\rm AG}\) の長さは、三平方の定理より、$$~~~{\rm AG}^2=4^2+{\rm EG}^2$$\({\rm EG}^2=32\) より、$$\begin{eqnarray}~~~{\rm AG}^2&=&16+32\\[2pt]~~~&=&48\end{eqnarray}$$\({\rm AG}>0\) より、$$~~~{\rm AG}=\sqrt{48}=\sqrt{4^2\times3}=4\sqrt{3}$$したがって、答えは \(4\sqrt{3}~{\rm cm}\) となる
【別解】
対角線を \(l~{\rm cm}\) とすると、対角線の公式より、$$\begin{eqnarray}~~~l^2&=&4^2+4^2+4^2\\[2pt]~~~&=&16+16+16\\[2pt]~~~&=&48\end{eqnarray}$$\(l>0\) より、$$~~~l=\sqrt{48}=\sqrt{4^2\times3}=4\sqrt{3}$$したがって、答えは \(4\sqrt{3}~{\rm cm}\) となる
問題解説(2)
次の問いに答えよ。
\({\small (2)}~\)次の直方体の対角線の長さを求めよ。
長方形 \({\rm EFGH}\) について、
この対角線 \({\rm EG}\) の2乗は三平方の定理より、$$\begin{eqnarray}~~~{\rm EG}^2&=&3^2+5^2\\[2pt]~~~&=&9+25\\[2pt]~~~&=&34\end{eqnarray}$$次に、断面の長方形 \({\rm AEGC}\) について、
対角線 \({\rm AG}\) の長さは、三平方の定理より、$$~~~{\rm AG}^2=4^2+{\rm EG}^2$$\({\rm EG}^2=32\) より、$$\begin{eqnarray}~~~{\rm AG}^2&=&16+34\\[2pt]~~~&=&50\end{eqnarray}$$\({\rm AG}>0\) より、$$~~~{\rm AG}=\sqrt{50}=\sqrt{5^2\times2}=5\sqrt{2}$$したがって、答えは \(5\sqrt{2}~{\rm cm}\) となる
【別解】
対角線を \(l~{\rm cm}\) とすると、対角線の公式より、$$\begin{eqnarray}~~~l^2&=&3^2+5^2+4^2\\[2pt]~~~&=&9+25+16\\[2pt]~~~&=&50\end{eqnarray}$$\(l>0\) より、$$~~~l=\sqrt{50}=\sqrt{5^2\times2}=5\sqrt{2}$$したがって、答えは \(5\sqrt{2}~{\rm cm}\) となる