速さと連立方程式の解法
Point:速さと連立方程式
① 求める道のりを \(x~,~y\) として、
時間を道のり ÷ 速さより求める。
歩いた道のりを \(x~{\small {\rm m}}\) として、時間は \(\begin{split}\frac{\,x\,}{\,40\,}\end{split}\) 分
走った道のりを \(y~{\small {\rm m}}\) として、時間は \(\begin{split}\frac{\,y\,}{\,100\,}\end{split}\) 分
② 道のり、速さ、時間の表を作る。
\(~~~\begin{eqnarray} \left\{\begin{array}{l}
x+y=900 \\
{\large \frac{\,x\,}{\,40\,}}+{\large \frac{\,y\,}{\,100\,}}=12 \end{array}\right.\end{eqnarray}\)
④ この解が問題の条件文に合うか調べて、「これは問題に適している」と書き、答えを書く。
\(900~{\small {\rm m}}\) の道のりを分速 \(40~{\small {\rm m}}\) で歩いて、途中から分速 \(100~{\small {\rm m}}\) で走ったとき、合計で \(12\) 分かかった。それぞれの道のりの求め方は、
① 求める道のりを \(x~,~y\) として、
時間を道のり ÷ 速さより求める。
歩いた道のりを \(x~{\small {\rm m}}\) として、時間は \(\begin{split}\frac{\,x\,}{\,40\,}\end{split}\) 分
走った道のりを \(y~{\small {\rm m}}\) として、時間は \(\begin{split}\frac{\,y\,}{\,100\,}\end{split}\) 分
② 道のり、速さ、時間の表を作る。
歩いた | 走った | 合計 | |
---|---|---|---|
道のり | \(x~{\small {\rm m}}\) | \(y~{\small {\rm m}}\) | \(900~{\small {\rm m}}\) |
速さ | 分速 \(40~{\small {\rm m}}\) | 分速 \(100~{\small {\rm m}}\) | ー |
時間 | \(\begin{split}\frac{\,x\,}{\,40\,}\end{split}\) 分 | \(\begin{split}\frac{\,y\,}{\,100\,}\end{split}\) 分 | \(12\) 分 |
③ 道のりと時間の方程式をつくり、連立方程式として解を求める。
\(~~~\begin{eqnarray} \left\{\begin{array}{l}
x+y=900 \\
{\large \frac{\,x\,}{\,40\,}}+{\large \frac{\,y\,}{\,100\,}}=12 \end{array}\right.\end{eqnarray}\)
④ この解が問題の条件文に合うか調べて、「これは問題に適している」と書き、答えを書く。
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問題解説:速さと連立方程式
問題解説
問題
Aさんは \(8\) 時に家から \(1000~{\small {\rm m}}\) 離れた学校に出発し、初めは分速 \(50~{\small {\rm m}}\) で歩いて、遅れそうだったから途中から分速 \(80~{\small {\rm m}}\) で走ったら学校に \(8\) 時 \(17\) 分に着いた。
このとき、歩いた道のりと走った道のりをそれぞれ求めよ。
歩いた道のりを \(x~{\small {\rm m}}\)、走った道のりを \(y~{\small {\rm m}}\) とすると、
歩いた時間は、分速 \(50~{\small {\rm m}}\) より、
\(\begin{split}~~~x{\, \small \div \,}50=\frac{\,x\,}{\,50\,}\end{split}\) 分
走った時間は、分速 \(80~{\small {\rm m}}\) より、
\(\begin{split}~~~y{\, \small \div \,}80=\frac{\,y\,}{\,80\,}\end{split}\) 分
道のり、速さ、時間を表にまとめると、
歩いた | 走った | 合計 | |
---|---|---|---|
道のり | \(x~{\small {\rm m}}\) | \(y~{\small {\rm m}}\) | \(1000~{\small {\rm m}}\) |
速さ | 分速 \(50~{\small {\rm m}}\) | 分速 \(80~{\small {\rm m}}\) | ー |
時間 | \(\begin{split} \frac{\,x\,}{\,50\,}\end{split}\) 分 | \(\begin{split} \frac{\,y\,}{\,80\,}\end{split}\) 分 | \(17\) 分 |
表より、道のりの合計を方程式にすると、
\(\begin{split}~~~x+y=1000\end{split}\)
時間の合計を方程式にすると、
\(\begin{split}~~~\frac{\,x\,}{\,50\,}+\frac{\,y\,}{\,80\,}=17\end{split}\)
これらを連立方程式とすると、
\(~~~\begin{eqnarray} \left\{\begin{array}{l}
x+y=1000 ~&\cdots{\small (a)}\\
{\large \frac{\,x\,}{\,50\,}}+{\large\frac{\,y\,}{\,80\,}}=17 ~&\cdots{\small (b)}
\end{array}\right.\end{eqnarray}\)
係数を整数とするために、\({\small (b)}{\, \small \times \,}400\) すると、
\(\begin{eqnarray}~~~\frac{\,x\,}{\,50\,}{\, \small \times \,}400+\frac{\,y\,}{\,80\,}{\, \small \times \,}400&=&17{\, \small \times \,}400\\[2pt]~~~8x+5y&=&6800~~~\cdots{\small (c)}\end{eqnarray}\)
文字 \(x\) が消えるように、\(5y\) でそろえると、
\({\small (a)}{\, \small {\, \small \times \,} \,}5\) すると、
\(\begin{eqnarray}~~~x{\, \small \times \,}5+y{\, \small \times \,}5&=&1000{\, \small \times \,}5\\[2pt]~~~5x+5y&=&5000~~~\cdots{\small (d)}\end{eqnarray}\)
\({\small (c)}\) から \({\small (d)}\) を引き算すると、
\(~~~\begin{eqnarray}
8x+5y&=&6800 \\
-\big{)}~~ 5x+5y &=&5000\\
\hline\end{eqnarray}\)
※ それぞれの同類項を計算すると、
\(8x-5x=3x\)
\(5y-5y=0\)
\(6800-5000=1800\) となるので、
\(~~~\begin{eqnarray}
8x+5y&=&6800 \\
-\big{)}~~ 5x+5y &=&5000\\
\hline 3x+0&=&1800\\[2pt]~~~3x&=&1800\end{eqnarray}\)
両辺を \(3\) で割ると、
\(\begin{eqnarray}\hspace{37pt}~~~\frac{\,3x\,}{\,3\,}&=&\frac{\,1800\,}{\,3\,}\\[2pt]~~~x&=&600\end{eqnarray}\)
これを \({\small (a)}\) \(x+y=1000\) に代入すると、
\(\begin{split}~~~600+y=1000\end{split}\)
\(600\) を移項すると、
\(\begin{eqnarray}\hspace{26pt}~~~y&=&1000-600\\[2pt]~~~y&=&400\end{eqnarray}\)
これは問題に適している
したがって、答えは
歩いた道のり \(600~{\small {\rm m}}\)、走った道のり \(400~{\small {\rm m}}\)
となる
【問題一覧】中2|連立方程式
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